トークイベント第二弾、決定! ― 2006年01月11日 16:55

更新さぼりました。もう新年もあけて11日になってました。
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしく!
そして、エキサイトブックスから日経BPにお引っ越しした「芥川賞、直木賞の受賞作を「メッタ斬り!コンビ」が予想」から飛んできたみなさん、こんにちは。
ここは、『文学賞メッタ斬り!』および、『日本文学ふいんき語り』の企画編集担当、アライユキコがお送りするブログでございます。
「メッタ斬り!」は今夜から二夜連続で「選考対談」をアップしますんで、日経BPライフスタイルに注目しててくださいね、
11日夜が「芥川賞 前後編」 12日夜が「直木賞 前後編」、
本家の選考が決まったあとには、メッタふたりの感想がアップされます(18日)。
今回の候補作は、芥川賞直木賞ともにスリリング!! ですね。
お引っ越し先でも、いつものように(いつも以上?)遠慮なく、片っ端からメッタ斬り!しておりますよ。
『文学賞メッタ斬り!』を面白く読んだというかたは、『日本文学ふいんき語り』もきっと気に入ります。だまされたと思って買ってくださいな〜。
しかし、わたくし対談や座談会のまとめ仕事が多いです。まあ、好きですからね。
テープ起こしは苦手なんだけども(あれ好きっていうひとはいませんよね!)。
さてさて、
年末年始にかけて、『日本文学ふいんき語り』周辺にも動きがありましたよ!
まず、トークイベント第二弾が決定!
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
『日本文学ふいんき語り』のゲーム作家3人が、ライブで2冊の本のゲーム化にチャレンジ。
爆笑座談会の模様を初公開です。
チャレンジする本は、
『走れメロス』(太宰治/新潮文庫)
『東京タワー』(リリー・フランキー/扶桑社)
日時 2006.2.4 午後4時〜(二時間くらい)
場所 立川オリオン書房 ノルテ店
【出演】麻野一哉(ゲーム作家)、飯田和敏(ゲーム作家)、米光一成 (ゲーム作家)
料金/500円
オリオン書房の告知ページ
ご予約は、オリオン書房までお電話かメールで。
042-522-1231
shirakawa@orionshobo.com
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
いったいどんな解釈が飛び出し、ゲーム化されていくのか。
わたしにも見当が付きません。
大バカ座談会の実態をぜひ見物にいらしてください!
だいぶ席が埋まって来てるみたいなんで、ご予約はお早めに〜。
そして、扶桑社の男性誌「Straight.」にメッタ斬り!でもおなじみの大森望さんが書評を書いてくださいましたよ!
引用しちゃう。
もう1冊の『日本文学ふいんき語り』は、麻野一哉、飯田和敏、米光一成の書評鼎談。同じメンバーでかつて一世を風靡した(と思ったらあんまり売れなかったらしい)傑作、『ベストセラー本ゲーム化会議』の姉妹編にあたる。この3人は、順に、「かまいたちの夜」「アクアノートの休日」「ぷよぷよ」をつくった人。ゲーム界では神様みたいな個性派クリエイター3人が集まって小説の感想をああだこうだと語り合い、「これをゲーム化するならどうなるか」ってに落とし込む。従来の書評の文脈だとぜったい出てこない発想がめちゃくちゃ面白いんですが、今回は同じトリオが『こころ』『羅生門』『山椒魚』『金閣寺』など、名だたる文豪の名作に挑戦する。爆笑のうちに目からウロコがポロポロと剥がれ落ち、ついでにいつの間にか大量の文学的蘊蓄も身についてしまう名著である。併せて必読。
“従来の書評の文脈だとぜったい出てこない発想がめちゃくちゃ面白い”
なんとありがたいおことば! でもホントなんですよ〜。
「宮沢賢治って中二病」だの「井伏鱒二は文学史からはずしていい」だの
ふつう言いません。
文芸プロパーじゃないから言える率直な物言い。
でも、「ゲームのつくりて」という自覚をもって「物語のつくりて」にがんばって対峙した(頼まれもしないのに!)姿勢が気持ちよくて笑える本だとも思います(自画自賛)。
そのあたりを、ゲッツ板谷WEBの連載書評「チミの犠牲はムダにしない」でじっくり書いてくださったのが、杉江松恋さん。
もう引用したくなるような箇所満載なんですけど一カ所だけ。
どうやらいちばん手強かったのはやはり三島由紀夫『金閣寺』だったようで、『世界がもし100人の村だったら』を百冊分合計して一冊に圧縮しても『金閣寺』一冊の密度にはとうてい及ばないのだからそれは当然なのだけど、「圧縮されたファイルを解凍している気分」(米光)「油の海を泳いでいる気分」(麻野)「ファミコン時代にひとりでNITENDO64みたいな」(飯田)と、全員がたじたじなのだった。でも、その「うへえ」状態を克服して、きちんとゲーム化のアイデアを出せるからさすがである。私、この三島ゲームはちょっと欲しいです。○ンダイあたりで商品化してくれないかな。
三島にはホント難儀してましたよ、みんな。印象深い回です。
この時は、ほんとにどよ〜んと眉間に皺はいってましたね〜。
実際には二時間くらい話し合ってるんですけど、
前半1時間くらいは「だ、だいじょうぶか?」と内心ドキドキでした。いつになく、みんな弱気だし。 でも、乳房が金閣寺にどーん! と変身するあたりの文章を声に出して読んでみたら、どんどん笑いが出て来て、調子も出て盛り上がり、ゲーム化のアイデアもでてきました。
わたしも「三島っち」は遊びたい。
杉江さんの文章は、『日本文学ふいんき語り』の書評にとどまらず、
ご自身の思い出をからめつつ、「文学の読みは自由だ」という主張にいたる論旨がみごとな一編。
ぜひ、読んでみてください。
そして!
大森さん、杉江さんの2006年のしあわせと健康と更なる商売繁盛を願って、
100円ずつ、大塚・天祖神社にお賽銭をあげてきます。
(まだ、初詣いってないのかよっ!)
……ええと、これで何人? いくらになった?
今晩確認して、明日あたり行ってきます。またご報告しまーす。
その他、web上でも、メールでもいろいろ感想をいただいてます(web上のものは米光一成のブログにまとめあり)。
このブログでも、近いうちにまとめてご紹介しますんで、お楽しみに!
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしく!
そして、エキサイトブックスから日経BPにお引っ越しした「芥川賞、直木賞の受賞作を「メッタ斬り!コンビ」が予想」から飛んできたみなさん、こんにちは。
ここは、『文学賞メッタ斬り!』および、『日本文学ふいんき語り』の企画編集担当、アライユキコがお送りするブログでございます。
「メッタ斬り!」は今夜から二夜連続で「選考対談」をアップしますんで、日経BPライフスタイルに注目しててくださいね、
11日夜が「芥川賞 前後編」 12日夜が「直木賞 前後編」、
本家の選考が決まったあとには、メッタふたりの感想がアップされます(18日)。
今回の候補作は、芥川賞直木賞ともにスリリング!! ですね。
お引っ越し先でも、いつものように(いつも以上?)遠慮なく、片っ端からメッタ斬り!しておりますよ。
『文学賞メッタ斬り!』を面白く読んだというかたは、『日本文学ふいんき語り』もきっと気に入ります。だまされたと思って買ってくださいな〜。
しかし、わたくし対談や座談会のまとめ仕事が多いです。まあ、好きですからね。
テープ起こしは苦手なんだけども(あれ好きっていうひとはいませんよね!)。
さてさて、
年末年始にかけて、『日本文学ふいんき語り』周辺にも動きがありましたよ!
まず、トークイベント第二弾が決定!
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
『日本文学ふいんき語り』のゲーム作家3人が、ライブで2冊の本のゲーム化にチャレンジ。
爆笑座談会の模様を初公開です。
チャレンジする本は、
『走れメロス』(太宰治/新潮文庫)
『東京タワー』(リリー・フランキー/扶桑社)
日時 2006.2.4 午後4時〜(二時間くらい)
場所 立川オリオン書房 ノルテ店
【出演】麻野一哉(ゲーム作家)、飯田和敏(ゲーム作家)、米光一成 (ゲーム作家)
料金/500円
オリオン書房の告知ページ
ご予約は、オリオン書房までお電話かメールで。
042-522-1231
shirakawa@orionshobo.com
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
いったいどんな解釈が飛び出し、ゲーム化されていくのか。
わたしにも見当が付きません。
大バカ座談会の実態をぜひ見物にいらしてください!
だいぶ席が埋まって来てるみたいなんで、ご予約はお早めに〜。
そして、扶桑社の男性誌「Straight.」にメッタ斬り!でもおなじみの大森望さんが書評を書いてくださいましたよ!
引用しちゃう。
もう1冊の『日本文学ふいんき語り』は、麻野一哉、飯田和敏、米光一成の書評鼎談。同じメンバーでかつて一世を風靡した(と思ったらあんまり売れなかったらしい)傑作、『ベストセラー本ゲーム化会議』の姉妹編にあたる。この3人は、順に、「かまいたちの夜」「アクアノートの休日」「ぷよぷよ」をつくった人。ゲーム界では神様みたいな個性派クリエイター3人が集まって小説の感想をああだこうだと語り合い、「これをゲーム化するならどうなるか」ってに落とし込む。従来の書評の文脈だとぜったい出てこない発想がめちゃくちゃ面白いんですが、今回は同じトリオが『こころ』『羅生門』『山椒魚』『金閣寺』など、名だたる文豪の名作に挑戦する。爆笑のうちに目からウロコがポロポロと剥がれ落ち、ついでにいつの間にか大量の文学的蘊蓄も身についてしまう名著である。併せて必読。
“従来の書評の文脈だとぜったい出てこない発想がめちゃくちゃ面白い”
なんとありがたいおことば! でもホントなんですよ〜。
「宮沢賢治って中二病」だの「井伏鱒二は文学史からはずしていい」だの
ふつう言いません。
文芸プロパーじゃないから言える率直な物言い。
でも、「ゲームのつくりて」という自覚をもって「物語のつくりて」にがんばって対峙した(頼まれもしないのに!)姿勢が気持ちよくて笑える本だとも思います(自画自賛)。
そのあたりを、ゲッツ板谷WEBの連載書評「チミの犠牲はムダにしない」でじっくり書いてくださったのが、杉江松恋さん。
もう引用したくなるような箇所満載なんですけど一カ所だけ。
どうやらいちばん手強かったのはやはり三島由紀夫『金閣寺』だったようで、『世界がもし100人の村だったら』を百冊分合計して一冊に圧縮しても『金閣寺』一冊の密度にはとうてい及ばないのだからそれは当然なのだけど、「圧縮されたファイルを解凍している気分」(米光)「油の海を泳いでいる気分」(麻野)「ファミコン時代にひとりでNITENDO64みたいな」(飯田)と、全員がたじたじなのだった。でも、その「うへえ」状態を克服して、きちんとゲーム化のアイデアを出せるからさすがである。私、この三島ゲームはちょっと欲しいです。○ンダイあたりで商品化してくれないかな。
三島にはホント難儀してましたよ、みんな。印象深い回です。
この時は、ほんとにどよ〜んと眉間に皺はいってましたね〜。
実際には二時間くらい話し合ってるんですけど、
前半1時間くらいは「だ、だいじょうぶか?」と内心ドキドキでした。いつになく、みんな弱気だし。 でも、乳房が金閣寺にどーん! と変身するあたりの文章を声に出して読んでみたら、どんどん笑いが出て来て、調子も出て盛り上がり、ゲーム化のアイデアもでてきました。
わたしも「三島っち」は遊びたい。
杉江さんの文章は、『日本文学ふいんき語り』の書評にとどまらず、
ご自身の思い出をからめつつ、「文学の読みは自由だ」という主張にいたる論旨がみごとな一編。
ぜひ、読んでみてください。
そして!
大森さん、杉江さんの2006年のしあわせと健康と更なる商売繁盛を願って、
100円ずつ、大塚・天祖神社にお賽銭をあげてきます。
(まだ、初詣いってないのかよっ!)
……ええと、これで何人? いくらになった?
今晩確認して、明日あたり行ってきます。またご報告しまーす。
その他、web上でも、メールでもいろいろ感想をいただいてます(web上のものは米光一成のブログにまとめあり)。
このブログでも、近いうちにまとめてご紹介しますんで、お楽しみに!
フェア開催中&宮部みゆきさんにほめられた! ― 2006年01月16日 15:21

コクーンでNODA MAPの「贋作・罪と罰」を観た帰り、
渋谷のブックファーストへ。
2階について、もうびっくりですよ。
写真をごらんください!
どーんと、
『日本文学ふいんき語り』フェア開催中ではありませんか!
『日本文学ふいんき語り』のみならず。
前作『ベストセラー本ゲーム化会議』も並べ、
二冊にわたってゲーム化にチャレンジした本もずら〜っと揃っております!
日本に本屋さんあまたあれども、
『金閣寺』と『世界の中心で、愛をさけぶ』が隣り合っているのは。
渋谷ブックファーストの2階だけでしょう!
あまりのありがたさに、
フェアをつくってくださったHさんにごあいさつ。
「よかったら、買ったひとにあげてください」
と三島っちバッジを託してまいりました。
渋谷にでかけたら、ぜひ、お立ち寄りくださいませ〜。
そして、サプライズがもういっこ!
「週刊大極宮」235号にて、宮部みゆきさんが、
『日本文学ふいんき語り』をほめてくださってるではないですか!
う、うれしすぎ! 引用しちゃいます。
前作『ベストセラー本ゲーム化会議』でも、「ゲーム化するということは、その本の世界のルールを発見し、システム化すること」という定義がありました。まさにそのとおり! これはゲームに限らず、「創作」という作業全般にとって非常に大切な思考法であると、宮部は思います。
ともあれ、難しいことは抜きにしても、本好きな人もゲーム好きな人も両方楽しめて納得できちゃうというお得な評論鼎談集なのです。
宮部さんは、前作『ベストセラー本ゲーム化会議』を気に入ってくださり、
それをきっかけに、
米光一成が「ゲーム批評」で宮部さんにインタビューしたり、
ご指名をうけて「ダ・ヴィンチ」誌上で、三人で
宮部さん作の傑作ファンタジー、
『ブレイブ・ストーリー』のゲーム化に挑んだりしたのでした。
(雑誌掲載時のロングバージョンがここに)
僭越ではございますが、
国民的大作家、宮部みゆきさんのいっそうのお幸せをいのって、
やはり初詣には100円を!(まだ初詣に行ってない)
さらに、発売中の「週刊ファミ通」「MEN'S CLUB」のブックコーナーで、
レビューをいただいているのを発見! うるうるうる……。
御子柴さん、橋本さん、ありがとうございます!
おふたりの幸せのためにも100円ずつ。
ああ、これでナンボになった?
いいかげん初詣に行かないと、たいへんなことになる!(おおげさ)
渋谷のブックファーストへ。
2階について、もうびっくりですよ。
写真をごらんください!
どーんと、
『日本文学ふいんき語り』フェア開催中ではありませんか!
『日本文学ふいんき語り』のみならず。
前作『ベストセラー本ゲーム化会議』も並べ、
二冊にわたってゲーム化にチャレンジした本もずら〜っと揃っております!
日本に本屋さんあまたあれども、
『金閣寺』と『世界の中心で、愛をさけぶ』が隣り合っているのは。
渋谷ブックファーストの2階だけでしょう!
あまりのありがたさに、
フェアをつくってくださったHさんにごあいさつ。
「よかったら、買ったひとにあげてください」
と三島っちバッジを託してまいりました。
渋谷にでかけたら、ぜひ、お立ち寄りくださいませ〜。
そして、サプライズがもういっこ!
「週刊大極宮」235号にて、宮部みゆきさんが、
『日本文学ふいんき語り』をほめてくださってるではないですか!
う、うれしすぎ! 引用しちゃいます。
前作『ベストセラー本ゲーム化会議』でも、「ゲーム化するということは、その本の世界のルールを発見し、システム化すること」という定義がありました。まさにそのとおり! これはゲームに限らず、「創作」という作業全般にとって非常に大切な思考法であると、宮部は思います。
ともあれ、難しいことは抜きにしても、本好きな人もゲーム好きな人も両方楽しめて納得できちゃうというお得な評論鼎談集なのです。
宮部さんは、前作『ベストセラー本ゲーム化会議』を気に入ってくださり、
それをきっかけに、
米光一成が「ゲーム批評」で宮部さんにインタビューしたり、
ご指名をうけて「ダ・ヴィンチ」誌上で、三人で
宮部さん作の傑作ファンタジー、
『ブレイブ・ストーリー』のゲーム化に挑んだりしたのでした。
(雑誌掲載時のロングバージョンがここに)
僭越ではございますが、
国民的大作家、宮部みゆきさんのいっそうのお幸せをいのって、
やはり初詣には100円を!(まだ初詣に行ってない)
さらに、発売中の「週刊ファミ通」「MEN'S CLUB」のブックコーナーで、
レビューをいただいているのを発見! うるうるうる……。
御子柴さん、橋本さん、ありがとうございます!
おふたりの幸せのためにも100円ずつ。
ああ、これでナンボになった?
いいかげん初詣に行かないと、たいへんなことになる!(おおげさ)
ホリエモンもゲーム化していた! ― 2006年01月23日 21:35

わああ、ホリエモン逮捕されちゃった!
『日本文学ふいんき語り』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4575298611/httwwwasaneto-22/
の三人は、奇遇にも去年の初夏、
「日経クリック」誌上で、ホリエモンのゲーム化にチャレンジしていたっ!
ちょうど、フジテレビ買収騒動で、
敵対的買収とかホワイトナイトとかが話題になってたころ。
まさか、今日のようなことになるとは……!
ちょっと感慨深かったので、アップしてみました。
(注/ホリエモンの人生ゲームがでたのは、
これが掲載されたずっと後ですよ!)
日経クリック出張バージョン!(2005.7月号掲載)
(イラスト/ナカシマカズユキ)
(タイトル)
ゲームクリエーターが本気で考えた
ホリエモンをゲーム化するとしたら?
(リード)
どんなものでもゲーム化してみせるゲームクリエーター集団「ベストセラー本ゲーム化会議」参上。今回のターゲットは、ご存知ホリエモン、ライブドアの堀江貴文社長。球団買収、フジテレビ乗っ取り? など世間を騒がせた存在を、もしもゲーム化するなら? 3人とホリエモンの接点は「六本木ヒルズには行ったことがある」……。イカン! 慌てて堀江本を読み込んで、会議に臨む。
■
■
麻野 「桃太郎電鉄」好きなんだよね。
飯田 そうそう、『ホリエモンの新資本主義!』によると「テレビゲーム、お金儲けのヒントになるのは?」って設問の答えが「桃太郎電鉄などのボードゲーム系」だって。ドラクエなどのロールプレイング系はだめだそうです。
麻野 ほんとかよー。
飯田 この本、ライブドア入社のための想定問題集ってことなんだけど正解率どれぐらいだった?
麻野 オレは全問正解。ひととおり他の本読んでからやったらまるわかりだよ。
米光 うん。ホリエモンをゲーム化したら? って言われて、まず考えたのは、「シーマン」みたいな人工知能ゲーム。どの本読んでも同じことしか言ってないから、すぐつくれそうで。でも「大金持ちになるにはどうしたらいいか」の答えが「大金持ちと同じ仕事をする」っていうのはちょっとびっくりしたけどね。「大金持ちが手を出さなかった仕事をする」って選びたくなるよね。
麻野 でもこの人のやってることって結局そうでしょ、ネット証券とか。本格的に宇宙ビジネスに参画したら、日本人としては初めてになるけど。
飯田 プロ野球買おうとしたり、テレビ局買ってメディアを支配しようとしたり、一瞬面白そうではあるんだけど。なんか今ひとつコクがないんだよねー、ホリエモンって。確かに人工知能にはなりそうだけど、果たして面白くなるかどうか。
米光 わびさびがないからね。細かいニュアンスで楽しめない。まあ、なんでもシンプルにわかりやすく言い切ろうとしてるからだろうけど。
(小見出し)
社長たちが戦国の世にいたらどうなる?
ホリエモンの行く手を阻むのは
麻野 どんなゲームにしたら面白い?
米光 経営シミュレーションはどう? 球団買うとかテレビ買うとかコマンドがあって。フジテレビ騒動とかキャラ濃いキャラ揃ってたじゃない。「信長の野望」みたいな戦国武将ものの現代版。
飯田 北尾CEOはヤバかったなあ。
米光 絶妙のタイミングの新キャラ登場でね。
麻野 あれで終わっちゃったのはショボいけど。
米光 そうそう、展開としてはあのあと美少女キャラとか出ないといけない、美少女社長登場が。
飯田 現代版にアレンジしなくてもいいんじゃない? 戦国武将そのもので行けるよ。
米光 ああ、社長たちが戦国の世にいたならばと。
飯田 所は六本木ヒルズのライブドア。ホリエモンが社長室のドアを開けたら、そこは関ヶ原。
麻野 裸一貫から金儲け、兵を募って次々と城を乗っ取り、ついに天下統一に手をかける。
飯田 その行く手を阻むのが白い兜の武将!(笑)
麻野 おーっと、ホワイトナイトの登場だ。
米光 この時代でもおまえなのか、北尾!? どこまで邪魔するんだ! ってね、因縁の対決。
飯田 でもこれゲームかなあ。むしろ映画シナリオなんじゃない? 「戦国自衛隊」だよ。
(小見出し)
「僕らに買ってよホリエモーン!」
毎日メールを送りつけろ!
米光 ホリエモン、これから何買うのかな?
麻野 アメリカの大きい企業とか買うと面白い。
飯田 ディズニー。
麻野 それは凄い。日本中の人が応援するよ。
飯田 じゃあ、ホリエモンのブログに「今度はこれ買って買って」って書き込むゲームはどう? 「僕らに買ってよホリエモーン!」って。
麻野 それが実現したら、頼んだ人の勝ち。
飯田 「買ってよ!ホリエモンドットコム」を立ち上げてもいい。存在を知ってもらうために、毎日ホリエモンにメールを送りつける。
米光 毎日毎日「ホワイトハウス買ってーっ」て?
飯田 それじゃスパムメールだね(笑)。だめか。
米光 5000通処理してるから大丈夫。
麻野 RPGにするとどうなるんやろ。
米光 「スライムがあらわれた。どうする? 100万円わたす」(笑)
麻野 「スライムはよろこんで去っていった。ホリエモンはレベルが上がった」。ラスボスには、もう金ばんばん積む。
飯田 シューティングにもなるよ。「がんばれゴエモン!」みたいにお金をじゃんじゃん投げつけて攻撃。あ、髪伸ばしたらゴエモンぽいんじゃない?
(小見出し)
どこへ行っても、ものすごい抵抗される
金はある、でも買えない
米光 うーん。何のゲームでも成り立ちそうで、逆にそこがイマイチ面白くない。
麻野 難しいなあ。いっそ福笑いにするか。ホクロあるし、あの顔は向いてると思うよ。
飯田 福笑いって意外と面白いしね。
米光 ……こんだけ話して、ホリエモン福笑い!?
麻野 個人的にいちばん見たいのは、ホリエモンがあっちこっちでものを買おうとしては拒絶されるさま。たとえば皇居買おうとして、エライことになるとか。あと国会議事堂とか東京タワーとか。
米光 それいいね!
麻野 海外行ったら、自由の女神やらピラミッドやら買おうとする。でもどこ行っても、ものすごい抵抗される。金はある、でも買えない。
飯田 で、「この国は資本主義じゃないのか!」と怒る(笑)。
麻野 「僕は間違ってないですよ」とふてくされる。「みんな、シンプルになろうよ」って言い続けるんだけど、行く先々で「かなわんなー、あの人が来ちゃったよ」って言われる。
米光 文化財とか伝統芸能とか歴史あるものを買おうとするんだよね。
麻野 交渉の席では、伝統芸能を若い力で活性化させるんだとか、シナジー効果がどうのとか言ってひんしゅくばっかり買う。相撲協会とか歌舞伎座から徹底的に嫌われる。
飯田 秘書の乙部さん、たいへんだよ(笑)。
麻野 買えなくて帰ってくると、「いえ、想定の範囲内です」(笑)。食い下がられて困ったエジプトの外交担当の人が、ミニチュアのピラミッドとかくれたりするんやけど。
飯田 ああ、社長室に文化遺産のジオラマがどんどんできて。
米光 お土産屋さんみたいになっていく。壁にペナントとか貼ってある。
飯田 これ面白いよ! 双六方式のゲームでね。「桃鉄」みたいにすればいいんだ。
麻野 じぶんの買わせたいもののパートだけつくって、それをネットワーク上に持ち寄って遊べるといい。ビジュアルは、できれば実写がいいけど。
飯田 青木雄二の絵でもいいよね。ホリエモン、学生時代に『ナニワ金融道』読んでショックを受けてお金を稼ぐことを考え始めたんだって。
麻野 描いてもらうのはもう無理だけど、今の技術なら、本人をデジタル処理で出せる。
米光 え、出しちゃうの、青木雄二を?
麻野 買い物に出かけるたびに「ホリエモン、がんばってや!」っていちいち言う(笑)。
飯田 元気づけてくれるんだ、いいな。「はい、がんばります! 青木さん」
米光 「よーし今日は、イリオモテヤマネコ買いに行くぞー!」。どこと交渉するんだろうな。
ホリエモンゲーム化指数
金がすべてかどうか、身をもって体験できるでしょうか。
アクション度
■■■
RPG度
■■■
アドベンチャー度
■■
シミュレーション度
■■■
パズル度
■
お知らせ!
『日本文学ふいんき語り』にすばらしいゲーム化企画イラストを描いてくれてる
ナカシマカズユキさんの個展が今日から1/29まで開催されます。
http://www.fewmany.com/gallery/kazuyuki_nakashima/index.htm
ぜひぜひお出かけくださいまし。
『日本文学ふいんき語り』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4575298611/httwwwasaneto-22/
の三人は、奇遇にも去年の初夏、
「日経クリック」誌上で、ホリエモンのゲーム化にチャレンジしていたっ!
ちょうど、フジテレビ買収騒動で、
敵対的買収とかホワイトナイトとかが話題になってたころ。
まさか、今日のようなことになるとは……!
ちょっと感慨深かったので、アップしてみました。
(注/ホリエモンの人生ゲームがでたのは、
これが掲載されたずっと後ですよ!)
日経クリック出張バージョン!(2005.7月号掲載)
(イラスト/ナカシマカズユキ)
(タイトル)
ゲームクリエーターが本気で考えた
ホリエモンをゲーム化するとしたら?
(リード)
どんなものでもゲーム化してみせるゲームクリエーター集団「ベストセラー本ゲーム化会議」参上。今回のターゲットは、ご存知ホリエモン、ライブドアの堀江貴文社長。球団買収、フジテレビ乗っ取り? など世間を騒がせた存在を、もしもゲーム化するなら? 3人とホリエモンの接点は「六本木ヒルズには行ったことがある」……。イカン! 慌てて堀江本を読み込んで、会議に臨む。
■
■
麻野 「桃太郎電鉄」好きなんだよね。
飯田 そうそう、『ホリエモンの新資本主義!』によると「テレビゲーム、お金儲けのヒントになるのは?」って設問の答えが「桃太郎電鉄などのボードゲーム系」だって。ドラクエなどのロールプレイング系はだめだそうです。
麻野 ほんとかよー。
飯田 この本、ライブドア入社のための想定問題集ってことなんだけど正解率どれぐらいだった?
麻野 オレは全問正解。ひととおり他の本読んでからやったらまるわかりだよ。
米光 うん。ホリエモンをゲーム化したら? って言われて、まず考えたのは、「シーマン」みたいな人工知能ゲーム。どの本読んでも同じことしか言ってないから、すぐつくれそうで。でも「大金持ちになるにはどうしたらいいか」の答えが「大金持ちと同じ仕事をする」っていうのはちょっとびっくりしたけどね。「大金持ちが手を出さなかった仕事をする」って選びたくなるよね。
麻野 でもこの人のやってることって結局そうでしょ、ネット証券とか。本格的に宇宙ビジネスに参画したら、日本人としては初めてになるけど。
飯田 プロ野球買おうとしたり、テレビ局買ってメディアを支配しようとしたり、一瞬面白そうではあるんだけど。なんか今ひとつコクがないんだよねー、ホリエモンって。確かに人工知能にはなりそうだけど、果たして面白くなるかどうか。
米光 わびさびがないからね。細かいニュアンスで楽しめない。まあ、なんでもシンプルにわかりやすく言い切ろうとしてるからだろうけど。
(小見出し)
社長たちが戦国の世にいたらどうなる?
ホリエモンの行く手を阻むのは
麻野 どんなゲームにしたら面白い?
米光 経営シミュレーションはどう? 球団買うとかテレビ買うとかコマンドがあって。フジテレビ騒動とかキャラ濃いキャラ揃ってたじゃない。「信長の野望」みたいな戦国武将ものの現代版。
飯田 北尾CEOはヤバかったなあ。
米光 絶妙のタイミングの新キャラ登場でね。
麻野 あれで終わっちゃったのはショボいけど。
米光 そうそう、展開としてはあのあと美少女キャラとか出ないといけない、美少女社長登場が。
飯田 現代版にアレンジしなくてもいいんじゃない? 戦国武将そのもので行けるよ。
米光 ああ、社長たちが戦国の世にいたならばと。
飯田 所は六本木ヒルズのライブドア。ホリエモンが社長室のドアを開けたら、そこは関ヶ原。
麻野 裸一貫から金儲け、兵を募って次々と城を乗っ取り、ついに天下統一に手をかける。
飯田 その行く手を阻むのが白い兜の武将!(笑)
麻野 おーっと、ホワイトナイトの登場だ。
米光 この時代でもおまえなのか、北尾!? どこまで邪魔するんだ! ってね、因縁の対決。
飯田 でもこれゲームかなあ。むしろ映画シナリオなんじゃない? 「戦国自衛隊」だよ。
(小見出し)
「僕らに買ってよホリエモーン!」
毎日メールを送りつけろ!
米光 ホリエモン、これから何買うのかな?
麻野 アメリカの大きい企業とか買うと面白い。
飯田 ディズニー。
麻野 それは凄い。日本中の人が応援するよ。
飯田 じゃあ、ホリエモンのブログに「今度はこれ買って買って」って書き込むゲームはどう? 「僕らに買ってよホリエモーン!」って。
麻野 それが実現したら、頼んだ人の勝ち。
飯田 「買ってよ!ホリエモンドットコム」を立ち上げてもいい。存在を知ってもらうために、毎日ホリエモンにメールを送りつける。
米光 毎日毎日「ホワイトハウス買ってーっ」て?
飯田 それじゃスパムメールだね(笑)。だめか。
米光 5000通処理してるから大丈夫。
麻野 RPGにするとどうなるんやろ。
米光 「スライムがあらわれた。どうする? 100万円わたす」(笑)
麻野 「スライムはよろこんで去っていった。ホリエモンはレベルが上がった」。ラスボスには、もう金ばんばん積む。
飯田 シューティングにもなるよ。「がんばれゴエモン!」みたいにお金をじゃんじゃん投げつけて攻撃。あ、髪伸ばしたらゴエモンぽいんじゃない?
(小見出し)
どこへ行っても、ものすごい抵抗される
金はある、でも買えない
米光 うーん。何のゲームでも成り立ちそうで、逆にそこがイマイチ面白くない。
麻野 難しいなあ。いっそ福笑いにするか。ホクロあるし、あの顔は向いてると思うよ。
飯田 福笑いって意外と面白いしね。
米光 ……こんだけ話して、ホリエモン福笑い!?
麻野 個人的にいちばん見たいのは、ホリエモンがあっちこっちでものを買おうとしては拒絶されるさま。たとえば皇居買おうとして、エライことになるとか。あと国会議事堂とか東京タワーとか。
米光 それいいね!
麻野 海外行ったら、自由の女神やらピラミッドやら買おうとする。でもどこ行っても、ものすごい抵抗される。金はある、でも買えない。
飯田 で、「この国は資本主義じゃないのか!」と怒る(笑)。
麻野 「僕は間違ってないですよ」とふてくされる。「みんな、シンプルになろうよ」って言い続けるんだけど、行く先々で「かなわんなー、あの人が来ちゃったよ」って言われる。
米光 文化財とか伝統芸能とか歴史あるものを買おうとするんだよね。
麻野 交渉の席では、伝統芸能を若い力で活性化させるんだとか、シナジー効果がどうのとか言ってひんしゅくばっかり買う。相撲協会とか歌舞伎座から徹底的に嫌われる。
飯田 秘書の乙部さん、たいへんだよ(笑)。
麻野 買えなくて帰ってくると、「いえ、想定の範囲内です」(笑)。食い下がられて困ったエジプトの外交担当の人が、ミニチュアのピラミッドとかくれたりするんやけど。
飯田 ああ、社長室に文化遺産のジオラマがどんどんできて。
米光 お土産屋さんみたいになっていく。壁にペナントとか貼ってある。
飯田 これ面白いよ! 双六方式のゲームでね。「桃鉄」みたいにすればいいんだ。
麻野 じぶんの買わせたいもののパートだけつくって、それをネットワーク上に持ち寄って遊べるといい。ビジュアルは、できれば実写がいいけど。
飯田 青木雄二の絵でもいいよね。ホリエモン、学生時代に『ナニワ金融道』読んでショックを受けてお金を稼ぐことを考え始めたんだって。
麻野 描いてもらうのはもう無理だけど、今の技術なら、本人をデジタル処理で出せる。
米光 え、出しちゃうの、青木雄二を?
麻野 買い物に出かけるたびに「ホリエモン、がんばってや!」っていちいち言う(笑)。
飯田 元気づけてくれるんだ、いいな。「はい、がんばります! 青木さん」
米光 「よーし今日は、イリオモテヤマネコ買いに行くぞー!」。どこと交渉するんだろうな。
ホリエモンゲーム化指数
金がすべてかどうか、身をもって体験できるでしょうか。
アクション度
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RPG度
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アドベンチャー度
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シミュレーション度
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パズル度
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お知らせ!
『日本文学ふいんき語り』にすばらしいゲーム化企画イラストを描いてくれてる
ナカシマカズユキさんの個展が今日から1/29まで開催されます。
http://www.fewmany.com/gallery/kazuyuki_nakashima/index.htm
ぜひぜひお出かけくださいまし。
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