トークイベント第二弾、決定!2006年01月11日 16:55

更新さぼりました。もう新年もあけて11日になってました。
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしく!

そして、エキサイトブックスから日経BPにお引っ越しした「芥川賞、直木賞の受賞作を「メッタ斬り!コンビ」が予想」から飛んできたみなさん、こんにちは。
ここは、『文学賞メッタ斬り!』および、『日本文学ふいんき語り』の企画編集担当、アライユキコがお送りするブログでございます。

「メッタ斬り!」は今夜から二夜連続で「選考対談」をアップしますんで、日経BPライフスタイルに注目しててくださいね、
11日夜が「芥川賞 前後編」 12日夜が「直木賞 前後編」、
本家の選考が決まったあとには、メッタふたりの感想がアップされます(18日)。
今回の候補作は、芥川賞直木賞ともにスリリング!! ですね。
お引っ越し先でも、いつものように(いつも以上?)遠慮なく、片っ端からメッタ斬り!しておりますよ。

『文学賞メッタ斬り!』を面白く読んだというかたは、『日本文学ふいんき語り』もきっと気に入ります。だまされたと思って買ってくださいな〜。

しかし、わたくし対談や座談会のまとめ仕事が多いです。まあ、好きですからね。
テープ起こしは苦手なんだけども(あれ好きっていうひとはいませんよね!)。

さてさて、
年末年始にかけて、『日本文学ふいんき語り』周辺にも動きがありましたよ!

まず、トークイベント第二弾が決定!

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『日本文学ふいんき語り』のゲーム作家3人が、ライブで2冊の本のゲーム化にチャレンジ。
爆笑座談会の模様を初公開です。
チャレンジする本は、
『走れメロス』(太宰治/新潮文庫)
『東京タワー』(リリー・フランキー/扶桑社)

日時 2006.2.4 午後4時〜(二時間くらい)
場所 立川オリオン書房 ノルテ店
【出演】麻野一哉(ゲーム作家)、飯田和敏(ゲーム作家)、米光一成 (ゲーム作家)
料金/500円
オリオン書房の告知ページ

ご予約は、オリオン書房までお電話かメールで。
042-522-1231
shirakawa@orionshobo.com
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いったいどんな解釈が飛び出し、ゲーム化されていくのか。
わたしにも見当が付きません。
大バカ座談会の実態をぜひ見物にいらしてください!
だいぶ席が埋まって来てるみたいなんで、ご予約はお早めに〜。

そして、扶桑社の男性誌「Straight.」にメッタ斬り!でもおなじみの大森望さんが書評を書いてくださいましたよ!
引用しちゃう。

もう1冊の『日本文学ふいんき語り』は、麻野一哉、飯田和敏、米光一成の書評鼎談。同じメンバーでかつて一世を風靡した(と思ったらあんまり売れなかったらしい)傑作、『ベストセラー本ゲーム化会議』の姉妹編にあたる。この3人は、順に、「かまいたちの夜」「アクアノートの休日」「ぷよぷよ」をつくった人。ゲーム界では神様みたいな個性派クリエイター3人が集まって小説の感想をああだこうだと語り合い、「これをゲーム化するならどうなるか」ってに落とし込む。従来の書評の文脈だとぜったい出てこない発想がめちゃくちゃ面白いんですが、今回は同じトリオが『こころ』『羅生門』『山椒魚』『金閣寺』など、名だたる文豪の名作に挑戦する。爆笑のうちに目からウロコがポロポロと剥がれ落ち、ついでにいつの間にか大量の文学的蘊蓄も身についてしまう名著である。併せて必読。


“従来の書評の文脈だとぜったい出てこない発想がめちゃくちゃ面白い”
なんとありがたいおことば! でもホントなんですよ〜。
「宮沢賢治って中二病」だの「井伏鱒二は文学史からはずしていい」だの
ふつう言いません。
文芸プロパーじゃないから言える率直な物言い。
でも、「ゲームのつくりて」という自覚をもって「物語のつくりて」にがんばって対峙した(頼まれもしないのに!)姿勢が気持ちよくて笑える本だとも思います(自画自賛)。

そのあたりを、ゲッツ板谷WEBの連載書評「チミの犠牲はムダにしない」でじっくり書いてくださったのが、杉江松恋さん。
もう引用したくなるような箇所満載なんですけど一カ所だけ。

どうやらいちばん手強かったのはやはり三島由紀夫『金閣寺』だったようで、『世界がもし100人の村だったら』を百冊分合計して一冊に圧縮しても『金閣寺』一冊の密度にはとうてい及ばないのだからそれは当然なのだけど、「圧縮されたファイルを解凍している気分」(米光)「油の海を泳いでいる気分」(麻野)「ファミコン時代にひとりでNITENDO64みたいな」(飯田)と、全員がたじたじなのだった。でも、その「うへえ」状態を克服して、きちんとゲーム化のアイデアを出せるからさすがである。私、この三島ゲームはちょっと欲しいです。○ンダイあたりで商品化してくれないかな。


三島にはホント難儀してましたよ、みんな。印象深い回です。
この時は、ほんとにどよ〜んと眉間に皺はいってましたね〜。
実際には二時間くらい話し合ってるんですけど、
前半1時間くらいは「だ、だいじょうぶか?」と内心ドキドキでした。いつになく、みんな弱気だし。 でも、乳房が金閣寺にどーん! と変身するあたりの文章を声に出して読んでみたら、どんどん笑いが出て来て、調子も出て盛り上がり、ゲーム化のアイデアもでてきました。
わたしも「三島っち」は遊びたい。

杉江さんの文章は、『日本文学ふいんき語り』の書評にとどまらず、
ご自身の思い出をからめつつ、「文学の読みは自由だ」という主張にいたる論旨がみごとな一編。
ぜひ、読んでみてください

そして!
大森さん、杉江さんの2006年のしあわせと健康と更なる商売繁盛を願って、
100円ずつ、大塚・天祖神社にお賽銭をあげてきます。
(まだ、初詣いってないのかよっ!)
……ええと、これで何人? いくらになった?
今晩確認して、明日あたり行ってきます。またご報告しまーす。

その他、web上でも、メールでもいろいろ感想をいただいてます(web上のものは米光一成のブログにまとめあり)。
このブログでも、近いうちにまとめてご紹介しますんで、お楽しみに!