「走れメロス」「東京タワー」をライブでゲーム化!2006年02月03日 18:05

いよいよ明日でございます。
太宰治の『走れメロス』と
ベストセラー街道をひた走るリリー・フランキーの『東京タワー』
を読んで『日本文学ふいんき語り』のゲーム作家3人がライブでゲーム化に挑む!

イベント会場のオリオン書房ノルテ店では、
写真のように、ふいんきフェア開催中!
買ったかたにはもれなく三島っちバッジがついてくるよ!

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日時 2006.2.4 午後4時〜(二時間くらい)
場所 立川オリオン書房 ノルテ店
【出演】麻野一哉(ゲーム作家)、飯田和敏(ゲーム作家)、米光一成 (ゲーム作家)
料金/500円
オリオン書房の告知ページ

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ライブふいんき語り@立川オリオン書房報告&週刊ブックレビューに!2006年02月06日 02:39

『日本文学ふいんき語り』をライブでやりましたよ!
開催データはこちら

オープニングは、自己紹介といままでに出た書評を紹介。
大森望さんやブルボン小林さんや宮部みゆきさんや杉江松恋さんや枡野浩一さんなどに書いていただいた記事の一部を、米光一成が紹介。

……と書いていこうとしたら米光一成がブログで詳細を書いてる、リンクするので、ちょっと飛んで読んでくださいまし

とまあ、こんな感じのイベントでした(笑)。
写真は、麻野一哉の「AA版 走れメロス」の紙芝居中のいくつか。
フラッシュをたけなかったので、写真がブレちゃってて残念ですが、
ふいんきをお楽しみください。
スケッチブック2冊ぶん、 約7分間、爆笑の連続、いやいや名作でした。
麻野一哉、やる時はやる男でした。
曰く、

「ストーリーにあうアスキーアートをさがすのがいちばん時間かかった。
みつけたら、
必要な部分は加工した上で、プリントアウトして、
スケッチブックにマジックで手描きした。
3日かかった」

そうです。AAなのに、手描きというよく意味のわからないバカバカしい苦労が、
不思議なエンターテインメントになってました。
会場はオリオン書房の児童書売り場のすぐ近くだったのですが、
ハタから聞いてると、ふつうに「走れメロス」の朗読やってるのに
聞こえてくるのはなぜか大爆笑というたいへん不思議な状況だったんで、
それに釣られて入ってくるお客さんもいたみたいです。

ぜひ、どっかで再演したい。
公園で子ども集めてやってみるか。地方巡業に出るか。
ていうか、「flashアニメにしてやるよ」ってかたがいたらご一報ください。
公開したいわー。
(会場でも聞いて、ひとり女性が手をあげてくださったのだが、
そのかたのメールアドレスを入手しそびれたのでした)
連絡先は、kaeru@box.email.ne.jp、アライまで。

打ち上げは始発までつづき、立川の夜を堪能。
明けて5日。
NHK BS2の「週刊ブックレビュー」われらが大姉、豊崎由美さんが、
『日本文学ふいんき語り』を紹介してくださってるではありませんか!
表紙大写しにびっくり!
うわーん、うれしい、ありがとう、トヨザキ社長!

「群像」に長嶋有さんの評が!2006年02月09日 02:22

発売中の文芸誌「群像」に、 作家、長嶋有さんによる『日本文学ふいんき語り』評が掲載されてます。
す、すばらしいです! 読んで、読んで読んで〜〜!!
ゲームという様式の自由度というか醍醐味というか本質というか魔というかを
冷静にかつ共感をもって評論されてます。

でね、わたしなんかが聞かれると、宣伝モードで
「有名ゲーム作家がなぜか名作をゲーム化!」
とかとおりいっぺんな説明をしちゃいがちなんだけど
なぜ「わざわざこの三人」だったのか、というところに鋭く言及。
引用します。

 米光一成は『ちるどれんうぉーず』で、定番ゲーム『信長の野望』を小学生の派閥争いに置き換えてみせた。飯田和敏は海底を冒険ではなく「散歩する」『アクアノートの休日』を発表。麻野一哉の『かまいたちの夜』はゲームなのにあえて受動的にストーリーを読ませ、無限のパラレルストーリーを提供してみせた。いずれも、ゲームという物を、ゲーム自体を使って批評するようなゲームだったといえる。

そうか! 
まあ長いつきあいだし、本も二冊編集してるんで、
実感としては「この三人しかないなー」と思ってるわけなんですが、
その感覚を言語化できてるかっちゅうとできてなくて、
「いや、このひとたちはゲーム業界でも変わりものでー」
とか適当な答えでその場をしのいできてたんですが、
今回の長嶋さんの評によって蒙を啓かれましたよ。
そうか、あなたがたは“ゲーム自体を使って批評するような”ゲームをつくってしまう、
メタ資質なゲーム作家だったのね!
だからこんな企画が成立してるのか。

論旨はさらにこう続きます。

 ゲーム化は、それ自体がパロディ(=批評)行為でもあった。すでに完成していたゲーム文化を批評する作品で登場してきたこの三名だからこそ、文学をモチーフにしても同様に鋭敏なセンスを発揮できるのだろう。

うわー、激しく納得&感動。
麻野さん、飯田さん、米光さん、あなたたちと仕事できてよかったよ!
(いまごろ……)
長嶋有さん、ありがとう!
「群像」にも幸あれ!

写真は、このエントリでご紹介した『日本文学ふいんき語り』のファンペーパーです。えれえ美化されたゲーム作家さんたちですよ!
このブログの画像をクリックするとでっかいのが見れます)

そして、本日はアノ大物作家さんのお誘いをうけ、
アノ本で「ゲーム化」対決(?)
正直ビビってまーす。この件についてはまたご報告しますね。